幻獣保護区。

七尾のカオスな日常。あと思うこと。

もう、怒らない/小池龍之介

視える人だけが~/ケプリ夫人と一緒に買い、ゆっくり読み進めて、読み終えたのは1・2週間ほど前のこと。著者はお坊さんだそう。


怒りや悲しみに心を乱すと更なる怒りや悲しみにとらわれやすい事。
心を静める事の利点。
心を静め、乱さない考え方。毎日の過ごし方。

そういった事が書かれていた。
ひたすら真面目な本かと思えば所々くすっとくる。
例えば、
仏道修行の根本となる経典を読んだら、重要な部分が非常に簡潔で「えーっ、それだけ?」とがっかりした著者
・プリンを食べたいという欲求がおこったとして、それを抑える方がその人のためになるとする。欲望を抑えるために身近な人の幸せを願い→他の生き物の幸せを願い→全宇宙の生命の安穏を願う→もはやプリンを食べたい欲求は消え去っている

…壮大な気分転換だね!!(゜ロ゜)



そして怒り、悲しみ、不安を静める方法について。これは意外な分野とのつながりを見せた。

これらの感情を静めるには、自分の心の中を見つめ、そこにある感情を全て知り味わう事だという。
カウンセリングを受けた事がある人なら分かるかもしれない。

これは、精神科で心理の先生と一緒にやる、認知行動療法と同じ原理だ。
そういえばどちらも心を見つめ研究し、コントロールを取り戻す分野やもんな。たしかに共通している。
気持ちが乱れたときには思ったことにすばやくカギカッコを付けて客観視する、というのも心理の先生の教えで知っていた。

また、教えてもらったリラックスの方法と、仏教でいう瞑想や禅も同じやり方だ。どちらも「自分の身体の感覚をすみずみまで感じる」「今の心を見つめる」ように努める。

そう考えながら読み進めていたら、文中にも【この心のトレーニング法は、宗教や宗派に限定されるものではない】と書かれていた。

やっぱりそうだよね!思った通りだった!!



内容が素晴らしくハッとさせられることが多かった。
それ以上に、著者のお坊さんの過去が気になる。
以前は平気で盗みをはたらく人だったとか、パンクを仏道になぞらえてみたりと、お坊さんのイメージと相反する過去をお持ちのようだ。
いったい何があって、仏門に入られたのだろうか。
この本は2冊目だそうなので、1冊目の本に書かれているのかもしれない。